香合:道灌和歌
露おかぬ 方もありけり 夕立の 空よりひろき 武蔵野の原
太田道灌は歌人としての側面を持っており、しばしば公家に添削を乞うほどだっと言われています。大変な熱心さですね。
上の和歌は個人的に1番気に入っています。道灌が1464年に上洛し、後土御門天皇に拝謁した際に「武蔵野はどんなところか」と聞かれ、返答として詠んだと言われています。
「武蔵野は、空を覆う夕立でも、濡れていないところがあるくらい広いのです」
といった意味でしょうか。
武士らしい勢いがある歌ですね。
この和歌が書かれた香合を持っています。
薄い木製なのでびっくりするくらい軽いです。
武蔵野といえば月の名所で知られた場所ですが、中身の金色が満月を思わせます。